グループ10社の“バラバラ経営”に終止符。基幹システム統合で実現した、グループ経営の「見える化」
【代表者より】
グループ経営の価値は、足し算ではなく「掛け算」にあります。しかし、情報が分断されていては、その掛け算は始まりません。私たちは、グループ全体の情報を一元化し、経営の「見える化」を実現する神経網を構築します。それは、グループ全体の力を最大化し、真のシナジーを生み出すための、最も重要な第一歩です。
【お客様の概要】
- 業界: 卸売業
- 事業内容: BtoB、BtoC向け製品全般の卸売業
- 従業員数: 約5,000名
【ご相談の背景】
M&Aを繰り返して成長してきた結果、グループ会社10社がそれぞれ異なる基幹システムを利用し、異なる業務プロセスで事業を運営していました。そのため、グループ全体の在庫状況や販売実績をリアルタイムに把握できず、連結決算にも数週間を要する状態。グループとしてのシナジーを発揮するどころか、各社がバラバラに経営している「寄せ集め」の状態に過ぎず、非効率の温床となっていました。
【ご支援内容】
中立的なPMOとしてのプロジェクト全体統括: 13社の利害が絡む、極めて複雑で大規模なシステム移管プロジェクトにおいて、特定の会社の利益に与しない、中立的なPMOとして参画。全体の進捗管理、課題管理、リスク管理を一元的に行いました。
未来を見据えた、グループ標準プロセスの設計: 各社の要望や業務プロセスが異なる中で、「グループ全体としてどうあるべきか」という未来志向の視点から、グループ標準となる業務プロセスを設計。各社との粘り強い対話を通じて、合意形成をファシリテートしました。
経営と現場、ベンダーの「架け橋」: 経営層が求める経営指標と、現場の業務実態、そしてシステム開発ベンダーの技術的な制約。これら全てを理解し、三者の間の「架け橋」となってコミュニケーションを円滑化。プロジェクトが円滑に進むよう支援しました。
【導入成果】
失敗のリスクも高かった大規模プロジェクトを、計画通り、予算内で完遂。グループ全体の経営データが一元管理され、リアルタイムでの「見える化」が実現しました。これにより、データに基づいた迅速な経営判断が可能となり、グループ全体の在庫最適化や、販売戦略の高度化に繋がりました。何よりも、「我々は一つのグループなのだ」という一体感が醸成され、真のグループ経営のスタートラインに立つことができたのが、最大の成果です。
