「個別改善」の限界を超えて。グループ全体の本部・店頭一体の業務改革
【代表者より】
多くの企業が、日々の業務に追われるあまり、組織の血管とも言える業務プロセスに生じた「目詰まり」に気づかずにいます。
私たちは、単に一部分を治療するのではなく、組織全体の血流を診断する専門医のように、根本的な原因を特定し、持続的に健康な状態を保つための支援を致します。経営と現場が一体となって未来へ向かう、その力強い仕組みを、私たちは共に創り上げます。
【お客様の概要】
- 業界: 金融業
- 事業内容: 金融商品全般の販売
- 従業員数: 約8,000名
【ご相談の背景】
長年の歴史の中で幾重にも積み重なった業務プロセスが、組織の至る所で複雑化・ブラックボックス化していました。店頭では、お客様をお待たせする時間が長くなり、行員の疲弊感もピークに。本部では、部門間の連携不足から意思決定に時間がかかり、市場の変化への対応が後手に回っていました。個別の改善活動は行っているものの、根本的な解決には至らず、「このままではグループ全体の競争力がじわじわと低下してしまう」という強い危機感を抱かれ、組織の構造そのものにメスを入れる抜本的改革のパートナーとして、ご相談をいただきました。
【ご支援内容】
全体最適の視点での業務の可視化: まず、特定の部署だけでなく、店頭の窓口担当者から本部の役員に至るまで、数十名への詳細なヒアリングと業務フローの徹底的な可視化を実施。「なぜこの業務が必要なのか」「どこに時間がかかっているのか」を定量・定性の両面から分析し、グループ全体のボトルネックとなっている箇所を構造的に特定しました。
未来志向の改革プラン策定と徹底した合意形成: 分析結果に基づき、5年後、10年後のあるべき姿から逆算した、未来志向の改革プランを策定。プランの策定段階から各部署のキーパーソンを巻き込み、ワークショップを重ねることで、「やらされる改革」ではなく「自分たちが主役の改革」であるという意識を醸成し、全社的な合意形成を図りました。
成功モデルの横展開と自走化支援: まず特定の領域で改革の成功モデルを創出し、その成功体験をグループ内の別銀行にも展開。改革を推進する事務局の立ち上げから、現場のリーダー育成までを支援し、我々が去った後も自律的に改善活動を続けられる「自走化」の仕組みを構築しました。
【導入成果】
店頭では煩雑な事務作業が削減され、顧客対応時間の削減に成功(生産性の向上)。本部では承認フローの迅速化により、意思決定スピードが大幅に向上しました。何より、グループ全体で「全体最適」の意識が醸成され、継続的に改善活動に取り組む組織文化が根付いたことが最大の成果です。
